Rosellinia necatrix
Rosellinia necatrix Prillieux.
カタツブタケ属の一種。3月18日撮影。
[特徴]
子実体は朽木上表面に広がる黒褐色のスビクルム中に群生する。ほぼ球形で基部は太くて短い柄状になる。黒褐色からほとんど黒色で硬い炭質。
表面はやや粗造で直径 1.2 mm. 程度。孔口部はやや濃色で小さく突出する。--
子嚢は観察できなかった。--
子嚢胞子は細紡錘形、やや左右不対称で両端はやや伸びる。暗褐色で平滑、顕著な内容物は認めにくい。32.0-35.8 × 5.7-6.8 μm.。
平坦な側の中央部分に長軸に平行な直線状の発芽スリットがあり、長さは 9-12 μm. 程度。--
スビクルムから剛毛状の分生子束と思われるものが密生して立ち上がるが分生子は観察できなかった。
[コメント]
樹種不明の枯木表面に群生していたもの。古い子実体と思われ、子嚢や子嚢胞子の粘液鞘は観察できなかったが、
その他の特徴は R. necatrix と良く一致する。
チヤやクワなどの白紋羽病菌として知られる菌。
[参考文献]
Petrini (1992): Rosellinia species of the temperate zones. (Sydowia ; 44(2), p. 169-281)
[初掲載: 2007.03.27]