Rosellinia sp. no.1

Rosellinia sp. no.1
 地上の落枝に生じた核菌類。６月１７日撮影。

 [特徴]
 子嚢核は群生する。ほぼ球形で直径 0.5 mm. 程度。表面は比較的平滑で黒色。孔口は小さく突出する。
 子嚢は中央の膨らんだ円筒形。先端リングはかなり大型、7 × 12 μm. 程度でヨードで青変する。
 ８胞子を生じるが濃色に成熟するのは４胞子だけのようである。165-200 × 17.2-22.8 μm.
 側糸は鞭状、無色で少なくとも基部付近には隔壁がある。基部付近で径 15 μm.、先端付近は 2 μm. 程度。
 子嚢胞子は長円筒形で緑褐色、少し曲がって「く」の字になる。両端はやや尖り小さな無色球形の付属物がある。
 内容は泡状。62-80 × 8.2-9.0 μm.

 広葉樹林内で種類不明の細い落枝に群生していたもの。
 ヨードで青変する先端リング、両端に付属物のある胞子、などは Rosellinia の特徴だと思うが
 基質上に菌糸層はほとんど認められない。また胞子の発芽スリットは観察できなかった。
 未熟な子嚢には８つの胞子様の原形質があるが、８胞子が成熟している子嚢は認められなった。