Scutellinia sp. no.6

Scutellinia sp.no.6

Scutellinia sp. no.6.
アラゲコベニチャワンタケ属菌。9月14日撮影。

[特徴]
湿った朽木上に発生する。子嚢盤は皿状、直径 5-8 mm.、子実層面は平滑でオレンジ色。外面は白っぽいが褐色の剛毛が密に生えている。全体柔らかな肉質。 柄は無く、下面中心部で比較的広く基質に固着する。-- 子嚢は円筒形、先端はやや平らで基部はくびれて二叉する。8胞子を一列に生じる。197-205 × 14.5-19.5 μm. -- 側糸は糸状、隔壁があり基部付近には分岐がある。2.8-3.6 μm.、先端は次第に膨らんで 5.7-7.2 μm. になる。橙色の色素を含むが先端細胞はほとんど無色。-- 子嚢胞子は楕円形、無色で内容は泡状。表面には細かい疣状突起がある。突起を除いて 17.4-18.6 × 9.4-11.7 μm.。 突起は最大径 1.0 μm. 以下の低い半円形で大きさにばらつきは少なく、互いに融合しない。 縁の剛毛は褐色、厚膜で隔壁があり先端は尖る。基部付近で直径は 42 μm. になり、最大長は 860 μm. になる。基部は2-4 程度の分岐があり根状になる。 縁部にはそのほかに長さ 60 μm. 程度までの褐色厚膜の細胞が多く見られる。隔壁は 0-1 個で先端は丸いものが多い。

[コメント]
コケの生えた朽木に少数発生していたもの。やや短めで、長さの揃った密な縁毛、小さめの子嚢胞子等の特徴が今まで見た Scutellinia 属菌とは違っている。

[初掲載: 2007.08.07]