Scutellinia sp. no.9

Scutellinia sp. no.9

Scutellinia sp. no.9.
アラゲコベニチャワンタケ類。9月5日撮影。

[特徴]
湿った腐朽材上に散生する。子嚢盤は椀状から平盤状に開き、さらにはやや凸面になる。やや歪むものが多く直径 5-10 mm.。 子実層面は平滑、みかん色。縁は全縁、やや盛り上がる。 外面はやや白っぽく、淡褐色の剛毛をまばらに生じる。縁付近ではやや密に生じるが目立たない。柄は無く、広く基質に固着する。-- 子嚢は円筒形、8胞子を1列に生じる。基部は小さく二叉状になる。243-290 × 18.6-20.6 μm. -- 側糸は糸状、隔壁があり基部付近で分岐する物がある。径 3.0-3.5 μm.、先端は棍棒状に膨らんで 8.5-10.0 μm. になる。全体に淡赤色の内容物がある。-- 子嚢胞子は楕円形、無色、内容は泡状。19.7-20.6 × 12.8-14.0 μm.、表面にはコットンブルーに染まるやや細かい疣がある。 疣は比較的形が揃っていて径 0.5-0.8 μm.、高さは直径より低い。短径に8個程度あり互いに融合するものが少数ある。-- 外面の剛毛は外皮層の深部から生じ、厚膜、淡褐色で隔壁がある。230-330 × 20-25 μm.、先端は尖り末端はやや細まり裁断状になるが単一で分岐しない。

[コメント]
広葉樹林内地上の湿った朽木に生えていた物。縁毛が淡色で短く、目立たないタイプ。 近似種が多くてよく分らないが Scutellinia sp. no.4 とした物と同種かも知れない。

[初掲載日: 2010.03.18]