Stictis sp. no.2

Stictis sp. no.2

Stictis sp. no.2.
スティクティス類。10月26日撮影。

[特徴]
子実体は浅いつぼ状で樹皮下に生じ、成熟すると開口して縁部は樹皮を破ってめくれあがり子実層が現れる。直径 0.4-0.8 mm.、子実層面は平滑、淡黄色。 縁は立ち上がってやや反り返るが裂片状にはならない。内側は白色粉状。-- 子嚢は長円筒形、150-180 × 6.3-8.5 μm.、先端はやや肥厚し、メルツァー液で呈色しない。8胞子を束状に生じる。-- 側糸は糸状、径 1.0 μm. 程度、少数の隔壁があり、所々結節状に膨れるものがある。子嚢よりやや長く伸びて子実上層を形成しメルツァー液で呈色しない。-- 子嚢胞子は糸状、無色。放出された胞子は緩やかに屈曲する。148-160 × 2.8-3.4 μm.、両端は丸い。細かい油球をまばらに含み、 成熟後は隔壁を生じると思われるが確認できていない。-- 縁部内側は径 1.0-1.5 μm. の細胞からなる柵状組織で、厚さ 60-85 μm.、組織中には径 20-30 μm. に達する無色、菱形ないし立方体状の結晶が多数含まれる。

[コメント]
地上の細い落枝上に発生していた物。樹種はわからないがアラカシに似ている。やや未熟な子実体と思われる。

[参考文献]
Sherwood (1977): The Ostropalen fungi. (Mycotaxon ; 5(1), p. 1-277).

[最終更新日: 2015.01.19]