Stictis sp. no.6
Stictis sp. no.6
スティクティス属菌。7月30日撮影。
[特徴]
子実体は浅いつぼ状で樹皮下に生じ、成熟すると開口して縁部は樹皮を破ってめくれて子実層が現れ、直径 0.4 mm. 程度。
子実層面は肉眼では淡黄色に見える。縁部は比較的厚く、内側は白色粉状、立ち上がって小さく襟状に反り返り、裂片にはならない。--
子嚢は長円筒形、時に中央付近が膨らんで細棍棒状、薄壁、先端は僅かに肥厚し、頂孔はメルツァー試薬で呈色しない。8胞子を束状に生じる。148-158 × 11-12 μm. --
側糸は糸状で直線的、径 1.0-1.5 μm. 程度、無色、隔壁がある。
先端に向かって僅かに細くなり、粘質の被膜で互いに合着し、先端には無色の砂状の物質が付着する。子実上層はメルツァー試薬で青変する。--
子嚢胞子は糸状、無色、薄壁、平滑、末端側はやや細い。子嚢内では縄状に捩れ、放出された子嚢胞子は緩やかに屈曲する。
157-166 × 2.0-2.5 μm.、細かい油球を含み、後に 4-5 μm. 程度の間隔で隔壁を生じて分節する。--
縁部の内面と組織中には径 15 μm. に達する無色で砂状の結晶が多数付着する。
[コメント]
ウキツリボク (Callianthe megapotamica) の立ち枯れた枝に発生していたもの。Stictis 属菌は様々な枯枝を丹念に探すと良く見つかるが、種名についてはほぼお手上げ。
[初掲載日: 2021.04.02] //
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