Trichoglossum farlowi

Trichoglossum farlowi

Trichoglossum farlowi (Cooke) Durand.
テングノシャモジ。9月4日撮影。

[特徴]
子実体は地上にやや群生する。高さ3-6.5 cm. の棍棒ないしへら状。頭部は全長の 1/3 程度、ゆがんだ紡錘形で扁平になり幅 1.5 cm. までになる。黒色ビロード状。 ルーペで見ると剛毛が子実層から突出しているのがわかる。 柄は頭部とは比較的明瞭に区別できる。円筒形ときにやや扁平になる、径 3-6 mm. で黒色ビロード状。全体柔らかな肉質で薬品の様な独特のにおいがある。-- 子嚢は円筒形、頂孔はメルツァー液で青変する。8胞子を束状に生じる。192-232 × 18-21 μm. -- 側糸は糸状、隔壁がありやや褐色、径 2-3 μm.、先端はふくらんで 9 μm. までになり丸く曲がり、コイル状になる場合もある。-- 子嚢胞子は円筒形、末端はやや細まる。褐色で平滑。成熟した胞子は横にほぼ等間隔に5隔壁を生じる。82.9-97.3 × 5.2-6.0 μm. -- 剛毛は直線状黒褐色で厚膜、先端は尖り、基部はやや細くなる。250-325 × 9-12 μm.

[コメント]
広葉樹林内の地上やコケの生えた庭園などに発生する。

[別図2] 7月23日撮影。

[参考文献]
Imai (1941): Geoglossaceae Japoniae. (Journal of the Fac. of Agr. Hokkaido Imp. Univ. ; 45(4). p. 155-264)

[初掲載: 2004.09.06; 最終更新: 2007.07.11]