Unknown sp. no.10
Unknown sp. no.10
地上の枯茎に生じる小型のビョウタケ類。4月9日撮影。
[特徴]
子嚢盤はクッション形、直径 1-2.5 mm. 淡クリーム色でわずかに黄緑色を帯びる。肉質は柔らかい。
柄は無く、広く固着し周囲には綿状の菌糸が薄く広がる。基部周囲にはまつげ状の無色の菌糸の束が放射状に生じる。
子嚢は棍棒形、基部は急にくびれて虫垂状に伸びる。2胞子を生じるが稀に1胞子のみの事もある。
子嚢先端は肥厚し、頂孔はメルツァー試薬でやや広く赤褐色に染まる。170-206 × 18.0-20.0 μm.
側糸は糸状、まばらに隔壁があり分岐することもある。径 1.5-2.0 μm.、無色で一様な内容がある。
先端付近は緩やかに曲がり次第にふくらんで 4.0 μm. までになる。
子嚢胞子は長円筒形でやや曲がり、両端は丸いが下端はやや細まる。隔壁は無く、内容は無色の泡状。68-102 × 7.0-8.6 μm.
子嚢盤周囲の毛は直径 2.8-3.5 μm. の無色の隔壁のある菌糸の束よりなり長さ 200 μm. 程度になる。
ウラジロ (Gleichenia japonica) の群落中で見つけたもの。枯茎はおそらくウラジロだと思う。
子嚢頂孔が偽アミロイド、長円筒形の胞子、まつげ状の縁毛など特徴的だが、該当しそうな属が見当たらない。
[最終更新日: 2006.04.24]