? sp. no.12

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? sp. no.12
カキノキの落葉上のキンカクキン類? 9月18日撮影。

[特徴]
カキノキ (Diospyros kaki Thunb.) の落葉上に少数が発生する。両面(落ちている状態での上面)に生じる。 葉脈(主に主脈)に沿って長さ数ミリから1センチ程度の線状ないし脈状に黒く変色した組織から1個から数個の子実体を出す。 子嚢盤は有柄ビョウ形からやや凸形になる。直径 1-3 mm.、明るい黄褐色、ややオリーブ色を帯びる。外面は無毛、やや白っぽい。 柄は短く 2 mm. 程度まで。表面は無毛でやや黒ずむ。-- 子嚢は円筒形、8胞子を2列に生じる。頂孔はメルツァー液で青変し小さな点状。60-66 × 5.6-7.8 μm. -- 側糸は糸状、基部付近で分岐し隔壁がある。ほぼ上下同幅で径 2.5-2.8 μm.、上半は無色の細かい油滴を含み泡状に見える。-- 子嚢胞子は長円ないし長卵形、やや左右不対称。無色平滑で2油球を含む。8.5-10.3 × 3.1-3.7 μm. -- 托髄質は絡み合う無色薄壁のソーセージ形の細胞からなる。細胞の直径は 3-10 μm.、 やや平行に走る菌糸層(厚さ50 μm. 程度)をへて矩形菌組織よりなる外被層に連なる。 この平行菌糸層と子実下層はわずかに黄褐色に見える。 外被層は厚さ 60 μm. 程度、15 × 40 μm. 程度までの数層の無色の細胞よりなる。 表面からは数細胞からなる毛状菌糸がまばらに立ち上がる。最大径 12 × 65 μm. までで、先端は丸く隔壁部はややくびれる。 ほとんど無色だが、柄の部分から立ち上がる菌糸はやや褐色を帯び表面が粗造に見える。

[コメント]
キンカクキン類には間違いなさそう。托組織にゼラチン化した部分は見られない。Lanzia 属あたりか。

[初掲載: 2006.12.15]