? sp. no.13

? sp. no.13

? sp. no.13
よくわからない盤菌類。オストロパ類か? 3月7日撮影。

[特徴]
子実体は表皮組織中に埋没し表面は黒色だが成熟すると上部中央付近がやや縦長の円形に開いて広口の壷状になる。直径 0.5 mm. 程度。 縁は外側に反り返って鋸歯状あるいは刺状になる。内側はほとんど白色から淡灰色で粉状に見える。子実層面は赤っぽい飴色。-- 子嚢は棍棒形からヘチマ形で薄壁、8胞子をやや不規則な2列に生じる。先端はやや肥厚しメルツァー液で青変する。83-103 × 10.0-14.9 μm. -- 側糸は子嚢よりやや長く、糸状、隔壁は不明瞭。屈曲し、先端は膨らまず2-3回分岐してフォーク状ないし樹枝状になる。径 2 μm. 程度。-- 子嚢胞子は長棍棒形、末端は先端に比べてやや細い。無色薄壁で横に3隔壁を生じ、隔壁部はややくびれ、全体に無色の被膜に覆われる。内容はほぼ一様。23.4-31.5 × 3.1-4.8 μm. -- 縁の内面は無色薄壁の柵状の菌糸で構成される。径 3.5-4.8 μm. で隔壁があり、先端は丸い。

[コメント]
水辺のヨシの水面近く、濡れた枯稈の表面に発生していたもの。Fungi of Switzerland にある Cryptodiscus 属に近そうだと思って、 Sherwood の大部なモノグラフ「The Ostropalean fungi」( Mycotaxon ; 5, p. 1-277) を見てみたけれど Cryptodiscus の子嚢はヨードで青変しないとあるので違うようだ。

[別図2] 3月18日撮影。同地点、水面に浮かんだヨシの枯稈に発生していた物。

[初掲載日: 2007.04.17, 最終更新日: 2010.05.26]