? sp. no.33
? sp. no.33.
生木の樹皮に生える盤菌類。6月17日撮影。
[特徴]
子実体は樹皮下に埋生し、表皮を破って現れる。
ほぼ円形、直径 1-3 mm.、子実層面は平滑でやや盛り上がり、淡黄色、柔らかい。
めくれた樹皮は周囲に小さな裂片として残って反り返り、内面はやや赤みを帯びた灰色に見える。--
子嚢は円筒形、先端は丸く、基部は急にくびれて二叉状になる。先端はほとんど肥厚せずメルツァー液に呈色しない。
8胞子をほぼ2段に生じる。151-172 × 20-25.8 μm. --
側糸は糸状、無色、隔壁があり、時に分岐し、緩やかに曲がりくねる。径 2.0-2.8 μm.、先端はやや球状に膨らんで 5.2 μm. までになる。--
子嚢胞子は長円筒形、上端は丸く、下端はやや細くなる。無色、平滑、隔壁は無い。射出された子嚢胞子は緩やかに湾曲して鎌状になる事が多い。
内容物は細かい泡状で、中央付近に核様の内容物がある。57-80 × 4.2-7.4 μm. --
めくれた樹皮の内側には無色でやや角ばった球形細胞の層が見られる。
[コメント]
アラカシ(Quercus glauca)の生木根際の樹皮上に発生していた物。オストロパ類だろうと思う。
生木に発生する、子嚢先端が殆んど肥厚しない、など特徴的だけれど正体がわからない。
[初掲載日: 2012.07.26]