? sp. no.51

? sp. no.51

? sp. no. 51
よくわからない盤菌類。11月11日撮影。

[特徴]
ヒダナシタケ類の子実体の孔口面に発生する。子実体はやや肉厚の皿状、全体が半透明乳白色、径 0.8 mm. まで。 縁は全縁でわずかに立ち上がり、外面は平滑、柄は無く、基質にやや広く固着する。-- 子嚢は棍棒形、薄壁、先端は肥厚し頂孔はメルツァー試薬に呈色しない。8胞子をほぼ2列に生じる。40-42 × 7.5-8.0 μm. -- 側糸は糸状、無色、径 1 μm. 内外、先端は不規則に膨らんで径 2 μm. 程度になる。ゼラチン様の被膜があり、子嚢より僅かに長く、子実上層となる。-- 子嚢胞子は楕円ないし広卵形で僅かに左右不対称、無色、平滑、まばらに細かい油球を含む。時に中央が僅かに括れるものがある。 8.5-11.5 × 3.7-4.0 μm. -- 托組織の詳細を観察できなかったが、径 2.5-4.0 μm. 程度のやや厚膜、無色の丸みを帯びた無色の多角形細胞からなり、ゼラチン化しているように見える。

[コメント]
背着生ヒダナシタケ類の古い子実体の孔口面に生じていたもの。宿主の管孔は黄褐色で長さ 2-3 mm.、胞子は確認できなかった。 Orbilia 類だと思って採集したが様子が異なる。Korf の検索表 (The Fungi, IV A) を行きつ戻りつして Micropyxis 属にあたりを付け、そこから Gelatinopsis 属にたどり着いた。 外面は平滑、外皮層の細胞がやや厚膜でゼラチン化しているように見えること、ヒダナシタケ類に発生すること等、Gelatinopsis 属の特徴にあてはまりそうだが、はっきりしない。

[参考文献]
Baral and Marson (2001): Monographic revision of Gelatinopsis and Calloriopsis (Calloriopsideae, Leotiales). (Micologia 2000, p. 23-46).

[初掲載日: 2021.05.14] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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