Unknown sp. no.9
Unknown sp. no.9
切り株断面に生じたビョウタケ類。11月23日撮影。
[特徴]
子嚢盤はやや肉厚の皿状で上面はやや凸形になる事もある。直径 1.0-2.5 mm. で全体乳白色からやや赤みを帯びたクリーム色になる。
縁は全縁、外面は平滑で同色、短い柄がある。肉質は比較的柔らかい。
子嚢は棍棒形、8胞子をほぼ2列に生じる。頂孔は I+。68-98 × 8.5-10.8 μm.
側糸は糸状、基部近くには隔壁がある。先端は膨らまず径 2.5-3.0 μm.、上半には一様な淡黄色の内容物がある。
子嚢胞子は長卵形ないし長楕円形でやや左右不対称。無色薄壁で平滑で少なくとも射出直後には隔壁は無い。
2つの大きな油球と少量の細かな泡状内容物がある。10.8-12.9 × 3.1-3.5 μm.
托外被層は無色でやや厚膜の細胞からなり、縁の細胞はやや伸びて短い毛状になる。
やや古い切り株(広葉樹)の断面に群生していたもの。
断面には黒っぽいカビが生えていたので Bisporella pallescens かと思ったのだが、外被層の構造が異なるようだ。
表面のカビには球形細胞が数個並んだ暗色厚膜の胞子があり、Bisporella pallescens と共に生じる Bispora antennata とも違う。
[参考文献]
Ellis and Ellis (1997): Microfungi on land plants. New enlarged ed.