Xylaria sp. no.5
Xylaria sp. no.5.
マメザヤタケ近縁種。7月27日撮影。
[特徴]
子実体は単一の棍棒状、形はかなり整っている。高さ 2.5-6.0 cm.、最大幅 6-14 mm.。表面はとび褐色で亀甲状に細かくひび割れて鱗状になる。
子嚢殻の先端は黒点状にわずかに突出するが目立たない。基部は細くなり非常に短い柄になる(不稔部分は長さ数ミリ程度)。基部付近に毛状菌糸は見られない。
表面には子嚢殻が埋没して一層に密に並ぶ。内部は白く軟らかいコルク質だが中央部は薄墨色になる。--
子嚢殻はほぼ球形、孔口はわずかに突出する。直径 400-500 μm. 程度。--
子嚢は円筒形、比較的長い柄がある。8胞子をほぼ一列に生じる。頂孔はメルツァー液で青変し栓状に見える。137-195 × 6.5-8.5 μm. --
側糸は無色糸状だが詳しい観察ができなかった。--
子嚢胞子は左右不対称の紡錘形、黒褐色で平滑。未熟な胞子には2油球が目立つ。平らな側にほぼ全長に亘る直線状の発芽スリットがある。11.7-13.8 × 5.1-5.6 μm.
[コメント]
半ば埋められた丸太(林道の土止め)の地際に発生していたもの。マメザヤタケと比較して胞子がかなり小型の種類である。
Xylaria 類の資料をほとんど持っていないのだが手持ちの図鑑類には該当する種が見当たらない。
[初掲載: 2007.09.10]