Xylaria sp. no.7
Xylaria sp. no.7.
マメザヤタケ類。10月13日撮影。
[特徴]
子実体は塊状あるいは先端がやや尖ったタマネギ状、径 2-4 cm.、全体黒褐色で炭質、非常に硬い。
表面は子嚢殻の孔口が僅かに黒点状に突出するが、それ以外は平滑でひび割れや鱗片は見られない。
柄は無く、基部は細くくびれて基質に固着し、それ以外の全面に子嚢殻が形成される。
内部は白色コルク質、表面の 2-3 mm. は黒色炭質で硬く、子嚢殻が一層に並ぶ。--
子嚢殻は長円形、750-830 × 330-420 μm. --
子嚢は円筒形、8胞子をほぼ一列に生じ、下半は細く伸びる。180 以上 × 5-7 μm.、先端リングはメルツァー液で青変し 2.5 × 2.5 μm. 程度。--
側糸は長い鞭状、無色、径 1-2 μm. で隔壁があり上半にはまばらに小さな油球が含まれる。--
子嚢胞子は不対称紡錘形、褐色、平滑。両端がやや尖り、上端は時に乳頭状、下半は細まる。平坦な側に全長に亘る直線状の発芽スリットがあり、
未熟な物では二つの油球が目立つ。18.8-20.6 × 4.8-5.7 μm.
[コメント]
照葉樹林内の大きな倒木に単生していた物。子実体の近くの倒木表面は黒色の菌糸で覆われるが毛羽立つ事は無い。
観察できた個数は少ないが典型的には砲弾型になるようである。老成した子実体の中心は空洞になる事がある。
[初掲載: 2009.11.24]