Xylaria sp. no.8
Xylaria sp. no.8.
クロサイワイタケ属。12月12日撮影。
[特徴]
子実体は有柄円柱状、子嚢殻を生じる頭部と柄からなる。普通は単一で分岐しないが基部で枝分かれするものもある。
頭部は円柱形、5-10 × 1.5-2.5 mm.、先端には小さな円錐形突起状の不稔部があるが古い子実体では欠落している。
表面はやや赤みのある黒褐色(鈍赤銅色)の表皮が縦長にひび割れて黒色のざらついた下地が現れ、子嚢殻の先端が小さな粒状に突出する。
内部は白色、中央には淡褐色の髄があることが多い。柄は頭部と明瞭に区別できる。
直径 1 mm. 程度、頭部に比べてかなり短く、柄が殆んど無く結実部が座生している様に見えるものもある。
表面は黒褐色で細かい皺状、基部から下半にかけては短い黒褐色の疎毛に覆われる。--
子嚢殻は埋生しほぼ球形、径 280-320 μm. --
子嚢は長円筒形、下半は細長い柄状、8胞子をほぼ1列に生じる。120-138 × 6.0-8.8 μm.、先端リングは大型で帽子形、メルツァー液で青変する。--
子嚢胞子は左右不対称の紡錘形あるいは長卵形で時に末端側が僅かに膨らむ物もある。黒褐色、平滑、未熟時には2-3 個の油球が目立つ。
平坦な側に全長の 2/3 程度の直線状で僅かに斜めに走る発芽スリットがある。11.5-15.2 × 4.6-5.5 μm.
[コメント]
広葉樹と思われる倒木に群生していた物。よく見かけるが種類がわからない。特徴は Xylaria arbuscula Sacc. に近いようだ。
[初掲載日: 2011.02.07]