高嶺秀夫 (1854-1910) は明治時代の教育者。東京師範学校の教員を務め、東京美術学校長等を歴任した。
調査したのは高嶺秀夫譯「教育新論」。洋装、四巻4冊。第1巻のみ再版。
原著は J. Johonnot 著 "Principles and practice of teaching"。(中野 (2016)、日本大学工学部紀要 ; 52(2), p. 29-35)
調査本は標題紙が無く、"教育新論緒言" が先頭ページから始まる。
国会図書館デジタルコレクション公開の初版本(明治18年2月出版)も同じなので、欠ページでは無いようだ。
第一巻の奥付は以下の通り。
明治十六年十一月三十日版權免許
同 十八年六月出版 定價八十錢
同 二十年一月十三日再版御屆
譯者 東京府士族 高嶺秀夫 東京府下北豐島郡小石川村五百五十二番地
出板 東京茗溪會 東京本郷區元町二丁目六十六番地
發賣所 普及舎 東京下谷區練塀町十四番地
検印紙
は全巻の奥付上方に貼られている。37 × 31 mm.、版面 33 × 27 mm.、目打あり、平版に見える。
黒色単色、上両隅には花、全体に大きく龍が、後方に富士山が描かれている。
中央に高嶺秀夫のイニシャル、"T" と "H" が組み合わされている。割印は "高良" の角印。
割印の "良" は、おそらく高嶺の諱、"忠良" の一字だと思う。
(「高嶺秀夫先生傳」 (1921) に掲載されている家系図に "秀夫(忠良)" とある。)
初版第一巻から四巻も同じ検印紙が貼られている。(第一巻は国会図書館デジタルコレクション公開本で確認)
二巻から四巻までの出版日はそれぞれ明治18年6月、明治19年9月、明治19年11月。
東京茗溪會は東京師範学校の同窓会として設立された団体。現在は筑波大学同窓会として続いている。
[2026.01.20 記]
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