その名称について
この紙片の正式な名称は何だろう。
切手は郵便切手が正式名称だし、国が発行する証票は収入印紙、地方自治体が発行するものは収入証紙と呼ばれる。
検印を捺すこの紙片の名称について、何か法的根拠となるようなものを知らない。
少数ながら、この紙片そのものに名称が印刷されていることがあるのでいくつか例示する。
「検印紙」
富書店 -- 細胞分裂誘起物質 / 重永道夫. 1946.
時代社 -- おどり / 尾上菊五郎. 1948.
「検印用紙」
郁文書院 -- 言語觀史論 / 石黒魯平. 1931.
龍吟社 -- 支那佛教史蹟踏査記 / 常盤大定. 1938.
大日本雄辮會講談社 -- 秋山定輔は語る / 村松梢風. 1938.
保育社 -- 原色日本地衣植物図鑑 / 吉村庸. 1977
「検印証紙」
大同印書館 -- 法律から見た支那國民性 / 滝川政次郎. 1941.
「検印印紙」
雄風館書房 -- 三つの經濟學 / ヴェルナー・ゾムバルト原著 ; 小島昌太郎譯. 1943.
「印票」
乾元社 -- 律令時代の農民生活 / 滝川政次郎. 1952.
「検印紙用箋」
鶴書房 -- 女ひとり / ミヤコ蝶々. 1966.
今まで見た限りでは、「検印用紙」 の例が多いが、名前が揃っていないのは正式名が無い、ということだろうか。辞典類などでは 「検印紙」 とする例が多い。
東京都製本工業組合が運営しているサイト "製本のひきだし" にある製本用語集でも "検印紙" (seal of the author) とされている。
このサイトでは他書からの引用などを除いて、基本的に 「検印紙」 と呼ぶことにする。
もちろん、正式名称が判明すれば、それに従います。(ご存知の方、教えてください)
[2025.03.20 記]