初期検印紙調査メモ. 高橋捨六著「英米身分法」(高橋捨六, 明治19年10月出版)

高橋捨六 (1862-1918) は明治大正期の弁護士。東京弁護士会会長を務めた。
調査したのは高橋捨六著「英米身分法」。
洋装本。標題紙の表示は "法學士高橋捨六著 | 英米身分法 | 明治十九年十月出版"。
全体が飾り枠に囲まれていて、飾り枠の四隅に "高"、"橋"、"藏"、"版" とある。奥付は以下の通り。
明治十九年十月二日版權免許
同 十九年十月出版 (定價金九十錢)
著者兼出版人 福井縣士族 高橋捨六 東京神田區淡路町貳丁目四番地寄留
賣捌所
東京銀座四丁目 博聞社
仝 日本橋區西河岸町 須原鐵二
仝 日本橋區通三丁目 丸善商店
仝 神田區表神保町 澤屋蘇吉
大坂府淡路町 日野屋
印刷 東京々橋區元數寄屋町四丁目 稻田活版所
検印紙 は奥付上部に貼られている。28 × 35 mm.、版面 24 × 31 mm.、四隅に目安線があり、目打無し、凹版と思われる。
紺色単色、中央楕円枠の中に鷹の絵、四隅に "藏"、"版"、"之"、"証" とある。
調査本(著者寄贈本)では割印は押されていないが、国会図書館デジタルコレクションでは丸印 "高橋捨六" が確認できる。
鷹のデザインは、著者高橋の "たか" に掛けているのだと思う。他での使用例を確認できない。

[2025.08.06 記]
All rights reserved. Copyrighted by Masanori Kutsuna, 2025.