板井慶次郎の経歴を確認できなかった。
調査したのは板井慶次郎編纂「雅俗 故事新編」。和装、上下巻2冊。
上巻見返しの表記は "板井慶次郎編纂 | 雅俗 故事新編 二册 | 北越書肆 目黒書屋藏"。
下巻奥付は以下の通り。
明治十八年一月廿一日 版權免許
仝 年十一月 出版 定價金六十戔
編纂人 新潟縣平民 板井慶次郎 新潟縣新潟區古町八番町第三十番地
出版人 仝 目黒十郎 同縣古志郡長岡表四ノ町第十九番地
検印紙
は奥付上部に貼られている。27 × 26 mm.、版面 25.5 × 25.5 mm.、目打無し、凹版に見える。
暗紅単色、中央に"目黒藏版之証"、四隅の丸枠の中に"版"、"權"、"所"、有"、下辺に小さく "北辰堂銅印" とある。割り印は菱形 "巽" 印。
目黒書店は、初代十左衛門が長岡で貸本屋「鳥屋」を開いたのが始まりで、やがて書籍を販売するようになり、維新後は自ら出版もするようになった。
店主は代々十郎を襲名していて、出版当時はおそらく五代目の目黒十郎だろう。北辰堂については詳細がわからない。
[2025.08.06 記]
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