初期検印紙調査メモ [国立国会図書館デジタルコレクション]. 川上九兵衛(明治12年4月)

廣文堂(書肆主 川上九兵衛)が出版した「開方新書」に検印紙が貼られている。確認したのは国立国会図書館デジタルコレクション公開本。
川上は明治18年には三光堂印刷所を設立、明治25年には藤沢銀行を設立し頭取となっている。

開方新書」. [国立国会図書館デジタルコレクション リンク先 https://dl.ndl.go.jp/pid/829049. 最終閲覧確認 2025.08.15]
見返しの表示は "坂部廣貫著 上領義質閲 | 開方新書 | 發兌書肆 廣文堂 東崖堂"。
奥付は下記の通り。
明治一二年二月七日 版權免許
同一二年四月 出板發兌
著述人 千葉縣士族 坂部廣貫 神奈川縣下相州小田原駅十字町二丁目百三十二番地
出版人 神奈川縣平民 川上九兵衛 神奈川縣下藤沢駅栄町三百二十三番地
發兌書肆 和泉屋市兵衛 小林新兵衛 富田彦次郎 川上九兵衛
検印紙は見返し右下部に貼られていて、角形の割印が見える。
横長方形、周囲の模様は判然としないが、中央に地球儀、上部に "相模藤澤書肆"、下部に "FUDISAWA.SAGAMI"、右側に "川上九兵衛"、左側に "藏版之章" とある。
同じ検印紙が「利息損益新書」. [国立国会図書館デジタルコレクション リンク先 https://dl.ndl.go.jp/pid/901382. 最終閲覧確認 2025.08.15] の見返しにも確認できる。

[2025.08.20 記]
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