田中義廉 (1841-1879) は、多くの教科書を編纂した洋学者で、博物学者田中芳男の弟。
調査したのは国立国会図書館デジタルコレクション公開本 「新訂 日本小文典」、和装、1冊。
見返しは "田中義廉著 | 新訂 日本小文典 全 | 明治十年十一月 貒窠書屋"。
奥付は以下の通り。
明治十年十一月三十日出版
明治十年十一月二日版權免許 定價金拾八錢
東京麻布區新網町壱丁目拾貳番地 從六位 田中義廉著
同 田中古登藏版
發兌書肆
東亰々𣘺區南鍋町壱丁目五番地 文會舍發兌
東京本町 金港堂
甲府常盤町 内藤傳右衞門
大阪南久宝寺町 前川善兵衛
名古屋本町 片野東四郎
検印紙は奥付、著者表示の上方に貼られている。四隅に渦巻き模様があり、
右に "不許飜刻"、左に "田中古登"、下にある文字は読み難いがおそらく "版權所有章"。中央に篆書体で "田中古登" とある。
これは印紙中央にある円形の無地部分に合わせて押印されたものにも見えるが、モノクロ画像なので確認できない。
割印は楕円印だが判読できない。
村沢武夫著「近代日本を築いた田中芳男と義廉」 (1978) に拠れば、義廉は1864年に杉浦琴と結婚しているので、田中古登は妻だろう。
「新訂 日本小文典」のアドレスは下記の通り。[最終閲覧確認日: 2025.10.30]
「新訂 日本小文典」.
[国立国会図書館デジタルコレクション リンク先 https://dl.ndl.go.jp/pid/992217]
[2025.11.10 記]
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