清野勉 (1853-1904) は明治時代の哲学者。哲学館（東洋大学の前身）で論理学を講じ、カント哲学を研究した。
「平凡社世界大百科事典」、「ブリタニカ国際大百科事典」、「日本人名大事典」では没年を１８９７年とするが、
１９０４年が正しいようで、晩年は鳥取、和歌山、香川などの中学校校長を歴任している。
調査したのは「學校管理法」。洋装、三部各上下巻、全６冊で刊行されていて、現物を確認できたのは「第一部巻之下」。
原著は Joseph Landon著 「School management」。序文によれば Kegan Paul, Trench 出版の第３版 (1884) を訳補したもの。
標題紙は "英國 ジョーセフ、ランドン原著 | 日本 清野勉譯補 | 學校管理法 第一部 巻之下 | 東亰 丸善商社書店"、
上部に "JOSEPH LANDON NO | GAKKŌ KANRIHŌ | KIYONO TSUTOMU YAKUHO" とある。
奥付は以下の通り。
明治十九年十一月十七日版權免許
同二十年一月出版 管理法 定價金四拾五錢
飜譯增補兼出版人 靜岡縣平民 淸野勉 東京麹町區元園町二丁目拾四番地
出版人 大坂府士族 小柳津要人 東京日本橋區三丁目拾四番地寄留
發兌書肆 丸善商社書店 東京日本橋區通三丁目
検印紙
は奥付上部に貼られている。42 × 50 mm.、版面 36 × 46 mm.、目打あり、平版に見える。
黒色単色、幅広い唐草模様の枠内に "嶽山樓印" とある。割印は "清野藏版" の角印。
[2025.11.10 記]
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