Coccomyces sp. no.2
Coccomyces sp. no.2.
アオキ枯葉上の Coccomyces 属菌。10月7日撮影。
[特徴]
子実体は枯葉の表皮下(両面)に形成される。直径 0.5-0.8 mm.、丸みを帯びた多角形(3-5角形)で未熟時や乾燥時には上面は褐色。
成熟して湿ると放射状に裂開して子実層が現れる。子実層面は平滑で灰色かやや黄色味を帯び、半透明。裂開した上面は反り返って縁に付く。
子嚢は円筒形、先端はメルツァー液に反応せず、特別な構造は見られない。8胞子を束状に生じる。100-124 × 5.4-6.0 μm. --
側糸は糸状、基部には隔壁があり分岐することがある、径 2.5-3.0 μm.、先端はやや膨らんで 4.5 μm. 程度になる。
内容はほぼ一様な無色。互いに癒着せず、ゼラチン質の被膜も無い。--
子嚢胞子は糸状、緩やかに屈曲する。隔壁は認めにくく、末端はやや尖る。全体が薄い被膜に包まれ、先端はキャップ状になる。60-68 × ± 1.0 μm.
[コメント]
アオキ (Aucuba japonica) の枯葉上に群生する。普通アオキの葉は枯れると黒くなるが、
これが生えている枯葉は子実体が発生している周辺は淡色になり境界線には黒い帯線がある。
また周辺には小さい分生子殻のようなものが多数見られる。
ツバキ上の同属菌 Coccomyces sp. no.1 に比べてやや小型で胞子もかなり短い。
[初掲載: 2007.11.27]