Coccomyces sp. no.8

Coccomyces sp. no.8

Coccomyces sp. no.8
コッコミケス属菌。5月17日撮影。

[特徴]
アラカシの落葉裏面に発生する。子実体周辺の落葉は淡色に漂白されるが、帯線は見られない。 子実体は表皮下に生じ、黒褐色、3~4角形で、頂点は丸みを帯びる。径 0.7-1.0 mm. 程度。上面は僅かに膨らみ、成熟すると湿時に裂開して上面が反転し子実層を現す。子実層面は平滑、淡灰色。-- 子嚢は長円筒形、薄壁、先端は鈍頭円錐状、殆んど肥厚せず、メルツァー試薬に呈色しない。8胞子を束状に生じる。140-164 × 6.0-7.7 μm. -- 側糸は糸状、殆んど分岐は見られず、径 2.5-3.0 μm.、先端は棍棒状に膨らんで 5.0 μm. までになり、 上半にはほぼ無色で一様な内容物がある。全体が無色ゼラチン質の被膜に覆われ、互いに合着する。-- 子嚢胞子は糸状、薄壁、無色、射出された胞子は緩やかに曲がって弓形になり、先端は丸く、末端はやや尖る。隔壁は認められない。内容物は小さい油球がまばらにある。 全体に粘質の被膜があり、先端部では僅かに厚くなる。 100-120 × 1.0-1.2 μm.

[コメント]
アラカシ (Quercus glauca) の落葉に生じていた物。同じアラカシ上に発生する Coccomyces sp. no.7 とは、 丸みを帯びた子実体、被膜をもつ側糸、より長い子嚢胞子等の違いなどで区別できると思うが、今のところ種名がはっきり判らない。

[別図2] 5月17日撮影。子実層が現れている子実体。

[初掲載日: 2019.03.11] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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