Hypoderma sp. no.7
Hypoderma sp. no.7
ヒポデルマ属菌。11月3日撮影。
[特徴]
子嚢盤は枯茎上に散生する。周辺は脱色され、褐色の細い帯線で囲まれるが、帯線は時に不明瞭。
クチクラ下に生じ、盛り上がった紡錘形ないし長楕円形で時に湾曲し弓型になるものもある。表面は黒色、平滑、ややつやがあり長径 1.5 mm まで。
中央に縦溝があり成熟するとスリット状に開いて子実層面が現れる。開口部は灰色に縁どられ、子実層面は半透明淡灰褐色に見える。--
子嚢は細紡錘形、下半は長く伸びる。先端はやや厚膜、メルツァー試薬に呈色せず、基部にはかぎ形構造がある。8胞子を束状に生じる。120-130 × 8.5-10.9 μm. --
側糸は糸状、無色、径 1.0 μm. 程度、緩やかに曲がりくねる。周辺部に多くみられるが、中央付近には少ない。--
子嚢胞子は長紡錘形で僅かに弓型、先端は丸く、僅かに折れ曲がり、末端はやや細まる。無色、薄壁、平滑、内容は泡状、比較的厚い被膜がある。31-34.5 × 3.0-3.5 μm.
開口部には舌状細胞がある。淡褐色、径 3.5 μm. 程度で先端が棍棒状に膨らむ細胞が柵状に並び、最大長 35 μm. 程度、ややゼラチン化しているように見える。--
子嚢盤周辺には小さな淡褐色点状の分生子殻と思われるものが散在するが詳細を確認できなかった。
[コメント]
刈り取って野積みされたセイタカアワダチソウ (Solidago altissima) の枯茎に発生していたもの。
Hypoderma sp. no.4 と似ているが、側糸の様子が異なるので別けておく。
[初掲載日: 2019.03.04] //
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