初期検印紙調査メモ [国立国会図書館デジタルコレクション]. 朴齋炯述「近世朝鮮政鑑 上」(中央堂, 明治19年7月出版)

朴齋炯については詳細がわからない。序に拠れば字は而純。
杉本正介・小田省吾共著「朝鮮史大系 最近世史」(1927) に拠れば、
全羅道潘南人で、明治17年(甲申)金玉均等の変乱後、来日しているとされる。
また朴榮喆著「五十年の回顧」(1929) には、壬午軍乱による日本公使館員被害事件に対する謝礼使として、
明治15年12月に日本に派遣された特命全権大臣一行の中に朴齋炯の名がある。
調査したのは国会図書館デジタルコレクション公開本。和装、上巻のみ、1冊。
上下2巻本のはずだが、下巻は出版されていない様で確認できない。
上巻見返しは "朝鮮李樹廷序 朝鮮朴齋炯述 日本 那珂通世訓點 朝鮮斐次山評 | 近世 朝鮮政鑑 上 | 版權所有 中央堂發兌"。
上巻奥付は以下の通り。
明治十九年五月十一日 版權免許
同 年七月 出版 定價金三十錢
著者 朝鮮人 朴齋炯
訓點者 那珂通世 東京本郷區駒込蓬莱町卅一番地
出版人 宮川保全 東京神田區猿樂町三丁目一番地
發兌元
東京神田猿樂町 中央堂
東京京橋南鍋町 十一堂
検印紙は奥付上部に貼られている。
以下は画像が鮮明な国会図書館デジタルコレクション公開本の 「日本地理小誌 巻下」(明治20年8月出版)に拠る。
印刷は濃藍色に見え、目打ちは無く、四隅に目安の十字がある。
花模様の楕円枠の中に頭巾をかぶった人物が本を読んでいる様子が描かれ、上部に "中央堂"、下部に "印證" とある。
人物の右手側には箱のようなものが、左手側には鯛が描かれているので恵比須だろう。
恵比寿の前にはそろばんが置かれているように見えるが、恵比寿に付き物の釣り竿は見当らない。
割印は丸印、判読できない。この検印紙が確認できる期間はかなり短い。
中央堂については こちら も参照。

アドレスは下記の通り。[最終閲覧確認日: 2026.02.28]
「近世朝鮮政鑑 上巻」. [国立国会図書館デジタルコレクション リンク先 https://dl.ndl.go.jp/pid/776351 ログイン必要]
「日本地理小誌 巻下」. [国立国会図書館デジタルコレクション リンク先 https://dl.ndl.go.jp/pid/1208824]

[2026.03.10 記]
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